「働く」ことの本質を問い直す:労りと自己の在り方
日々の営みの中で、私たちは当たり前のように「労働」という言葉を使っています。しかし、その語源や本来の意味に立ち返ってみると、現代の忙しなさに隠れた大切な視点が見えてきます。
労働の根底にあるもの
労働とは、本来「労(いたわ)りを以て働く」ことを指します。 そして「働く」という字は、文字通り「人が動く」と書きます。
その動きの根底にあるのは、単なる作業ではありません。物理的な「重さ」や「力」といったフィジカルな側面と、それに宿るメンタル(精神)が一体となったものです。人が真摯に動くことで、そこには自然と「労り」の心が生まれます。
「仕事」と「働き」の違い
現代において、自分の「働き」が単なる「仕事」と混ざり合って、本質を見失っていないでしょうか。ここで一度、「その動きは、自ずから己(おのれ)になる働きなのか」と自分自身に問いかける必要があります。
「仕事」と「働き」を分ける基準は、どこで満たされるかにあります。
- 仕事: 結果によって満たされるもの
- 働き: その経過(プロセス)において満たされるもの
結果を追い求めるだけでなく、動いているその瞬間、その過程に充足感を見出せているか。その「働き」こそが、自分自身の人間性を形作っていくのです。

