人はひとりじゃない、
苦しみは人をどこまでも追い込みます。
まさに闇の中に一人ぼっち…そんな表現がしっくりくる世界に引きずり込む…
その世界では、見るもの触れるものが映す色彩も、瞬く間に色の無い灰色の闇へと変えてしまう。
何も掴めない虚空の狭間にいて、自らの足先を照らすことは極めて難しく、濁流を逆流させるくらいの奇跡のきっかけが必要…
そんな最中に、一本のロープや一筋の光となるのは一縷の望みの奇跡。
その望みが再び色を再現し、見えなくなっていた指先や躯体、動く部分がひとつでもある限り、自分が観たい景色を見に行くことを止めないのだと思う。
今の苦しみが耐え難いものならば、迷いなく誰かを頼ってほしい。
頼る相手など誰ひとりいやしない…と思う時もあると思う。
その時に、掴もうとするか観ようとするかは委ねられる歯がゆさはあるけれど、分かち合うためのロープや灯りは用意されています。
その体験の後…
今度、自分が極限体験を生きた奇跡は、誰かを支える一縷のきっかけを繋いでいくことになっていきます。
ひとりでいようとしなくていい。