対立の根源を見つめる：反射的な反応を超え、自分を活きる
争いの始まり：反射的な反応
対立や争いは、多くの場合、自分にとって不都合な相手の発言に対し、反射神経的に反応してしまうところから始まります。相手の言葉が、自分の持つ不満や我慢、あるいは諦めに触れると、感情が先に立ち、落ち着いて状況を見ることが難しくなります。
一歩立ち止まり、命の声を聴く
感情的な反応を始める前に、一度落ち着く時間が必要です。
なぜ相手はそう伝えているのか。その背景や意図を、頭で分析するだけでなく、深く感じ取ろうと努めてみましょう。さらに重要なのは、自分が「生きていること」を忘れていないかに気づくことです。
今、この命は本当はどうしたいのか。自分の深い部分にある願いや感覚に意識を向け、その声を感じ、考えることを意識的に行います。
我慢が生む「否定」の連鎖
自分の内側にある我慢や妥協、あるいは諦めは、やがて強い反発へと転じます。
その我慢を体現していない相手の言動を見聞きした時、自分は、否定、批判、非難といった形で感情をぶつけずにはいられなくなってしまいます。相手の言動が引き金になっているように見えても、そのエネルギーの源は、自分自身の内側に抑圧された感情なのです。
相手ではなく、自分を見つめること
対立の中で、相手の言動を「決めつけ」てしまうと、心は全てを相手のせいにして、理解しようとする努力を諦めてしまいます。この諦めが、争いを繰り返し、関係を悪化させる原因となります。
ここで必要なのは、深呼吸して落ち着き、文脈をよく読んで、まず理解しようと努めることです。
そして、見つめるべきは、相手の欠点や非難すべき点ではなく、自分自身の内側にある感情のパターンだと気づくことが大切です。これは片方だけでなく、対立する両者に必要な、根本的な気づきです。
諦めずに、どこまでも自分を活きよう。
自分の内側と向き合い、我慢や諦めを手放すことで、反射的な反応ではなく、建設的なコミュニケーションを選ぶことができるようになります。
